今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOG小鳥さんが痩せている?太っている?についての話です。家の鳥さんが痩せているのか?太っているのかはわかりづらいものです。
「削痩」とは何でしょうか?読み方は「サクソウ」と読みます。痩せていることを表しています。「過肥」とは何でしょうか?読み方は「カヒ」と読みます。太っていることを表しています。鳥さんの「削痩」と「過肥」とはどのような状態でしょうか?
鳥の栄養状態(痩せているのか?太っているのか?)は見た目だけで把握することは難しいです。いくつか理由があります。鳥さんは全身が羽毛におおわれているため、太っている、あるいは痩せている、などの区別が外見だけでは分かりにくいためです。特に寒いときや具合が悪い時には羽を立てて膨らんでいる「膨羽(ぼうう)」と言われる状態になります。この状態は全身が膨らんでいるように見えるので、ますます栄養状態の把握が難しくなります。さらに鳥さんは「食べているふり」をすることがあります。頭を餌箱の中に入れてしきりに食べている。殻をむいた後もある。この状態をみると、食べていると錯覚してしまうので痩せていくことに気付きづらくなります。
では鳥の体系を推測するための方法は他にあるでしょうか?たとえば 食事量で分かるでしょうか?食事量のチェックは大変に大事な作業です。しかし、個体による基礎代謝の違い、食べ散らかし、食べているふり、季節、発情の有無などにより栄養状態は大きく変化するので、把握は難しい場合があります。そのため、栄養状態の把握のためには、実際に鳥さんに触れることでベストな体重を見つけてチェックをしていくことが必要です。
しかし、体重をチェックするだけでは不十分な場合がありあます。体重は変動しないが痩せる病気は色々あります。例えば、腹水などの場合、短時間で溜まるので、体重は変化ないかまたは、逆に増えていくことさえあります。腫瘍の場合、腫瘍は大きくなりますが、筋肉は落ちていくので、初め体重は変化しません。このため体重だけでなく鳥さんに触れて栄養状態を確認する必要があります。
ではどのように把握するのでしょうか?実際の写真も含めて次回、説明をしていきましょう。
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