2015.04.19更新

この鳥なーに?解答編美しい鳥さんです!!





答え
 カワセミ(ブッポウソウ目 カワセミ科)
  学名:Alcedo atthis
  L 33cm
本州以南では留鳥として繁殖する。北海道は夏鳥として渡来。河川などで見られる。汚れた川などにより数の減少が見られるが、最近の河川保全運動などにより少しずつ戻る姿も見られる。意外と身近な河川にいることが、、。

日露の渡り鳥条約に指定されている。

japaneseteaちょっと一息
 「飛ぶことへの進化②」
 カワセミの骨格を見ると腕から手にかけて(翼部)が身体に対して非常に長い割合である事が分かります。これは飛ぶために進化した事ですが、同じ様に飛ぶために進化したヒメアマツバメとはどのように異なるのでしょうか?先述したとおり、ヒメアマツバメの上腕骨(二の腕)は非常に短く、前腕骨(腕)と手根中手骨と指骨(手のひらと指)が非常に長い事が特徴でした。そのため、空中での生活が上手にできるように進化しました。カワセミは上腕骨(腕)も前腕骨(腕)も手根中手骨と指骨(手のひらと指)全てが長くなっています。すなわち、カワセミとヒメアマツバメの違いは上腕骨(二の腕)の長さの違いにあります。ここにお互いが選んだ生活スタイルのための進化の違いの一部が見えます。上腕骨(腕)の長いカワセミは停空飛翔から水に飛び込み獲物を加えて、Uターンして止まり木まで垂直に近い角度で上がって行きます。すなわち、停空飛翔や水から上がるための飛びかた、すなわち「浮力」が重要である事が分かります。上腕骨(二の腕)と前腕骨(腕)に付いている羽は身体を持ち上げるための羽(揚力)です。この部位が長い事によって安定して浮力を得る事が出来ます。長い旅をして空中で生活を送るアマツバメ、長距離飛ぶことはないが、非常に強力な浮力を必要とするカワセミ、両者の「飛ぶこと」に対する違いは生活に合わせた進化によるものです。

投稿者: 小鳥のセンター病院

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