2013.12.21更新

こんにちは小鳥のセンター病院です。
今回BLOGは鳥さんのお尻のでっぱりについてです。おしりと言ってもどこだ?となりますので、写真もつけています。クリックすると拡大します。おしりは様々な理由で出っ張ります。それでは見てみましょう。

ヘルニア





赤い矢印:ヘルニアを起こしている。すぐ上は総排泄孔。


 
鳥さんの総排泄孔の尾側(総排泄孔と尾羽の間)に白っぽいでっぱりが見られる鳥さんがいます。直径0.3cm~1cm程の大きさで見つかる事が多く、特にセキセイインコの♀に見られる事が多い病気の1つです。これは「ヘルニア」を起こしている可能性が高いです。ヘルニアとは「本来は体内の決まった部位にある物が出てしまう事」と定義されます。ヘルニアを放っておくとお腹の中の脂肪や腸、輸卵管、総排泄腔などが入り込んでしまい大きくなってしまいます。
ヘルニア キサントーマ



赤い矢印:ヘルニア
黄色い矢印:この部位もヘルニアを起こしています。皮膚もキサントーマと言われる状態です。


 
この病気は腹圧がかかるとどんどん大きくなっていきます。雌の場合、発情や産卵など腹圧の機会が多いため、ヘルニアとして出る事が多いです。しかし、慢性の太っている鳥さんや呼吸の荒い鳥さんなど腹圧が上がる鳥さんでは出る可能性があります。これを放っておくと突然具合が悪くなり落鳥する可能性があります。このヘルニアを発見したらすぐに病院へおいでください。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2013.12.07更新

こんにちは、小鳥のセンター病院です。今回の小鳥のさんのBLOGは、鳥さんの換羽についてのもう少し詳しい話です。

<換羽中の小鳥さん>
換羽・トヤ中 トヤ終了

左:換羽中、もう少し!
右:換羽が終わってさっぱり!!


 
 換羽は鳥に非常に多くのエネルギーを要求します。それは、羽毛はケラチンと言うタンパク質(βケラチン、φケラチン、羽ケラチン)からできています。羽が抜けると新しく羽根を作る必要が出てくため、肝臓が頑張ってこのケラチンを作ります。いつもの生活を送るのに必要な肝臓の働きの他に羽根を作るエネルギーを要求されます。さらに、羽が抜けるということは保温が難しくなるということも表しています。そのため、さらに体温の保持のためのエネルギーも要求されます。そのため、この時期(換羽期、トヤ期)に入った鳥は食事を食べるが、日中「ウトウト」する寝ている姿がしばしば見られます。安静が肝臓への負担が少ないという事が身を持って知っているためでしょう。この時期に体力の消失から病気になることが多いのも確かです。この時期の食餌・栄養管理と保温が重要になります。

投稿者: 小鳥のセンター病院

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