2014.11.22更新

こんにちは小鳥のセンター病院です。

 今回からのTOPICSは「小鳥さんの脱走」、「小鳥さんの脱走対策」、「小鳥さんが逃げてしまったら、、」、「迷い小鳥を保護したら、、」の中の「小鳥さんが逃げてしまったら、、」についてです。

こんかいのBLOGは「小鳥さんが逃げてしまったら、、、」という悲しいお話です。しかし、年間で何十件も起こるのが事実です。

大変に残念なのですが、鳥さんが逃げてしまう事故は年間でかなりの数が起こっています。しかし、飼い主さんの手元に小鳥さんが戻ってくる確率は非常に低いのが現状です。そのため逃げないような工夫は必要です。それでも飛び出してしまって逃げてしまった場合はどのようにすればよいのでしょうか?
いくつかの方法があります。
① 近所を探す。 ②警察や保健所に届け出をする。 ③ポスターを作り掲示する。 ④インターネットを活用する。などの方法がります。

次回より1つずつ説明していきます。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2014.11.16更新

鳥さんの呼吸
Ⅰ呼吸とは?
Ⅱ鳥さんの呼吸器の特徴
 Ⅱ-ⅰ肺が固定されている  
←今回はここ!
 Ⅱ-ⅱ横隔膜が無い
 Ⅱ-ⅲ気嚢がある
 Ⅱ-ⅳ骨に空気が入る
 Ⅱ-ⅴ気管に鳴管がある
 Ⅱ-ⅵ気管輪が完全に輪状になっている
 Ⅱ-ⅶ空気毛細管でガス交換を行う
Ⅲ鳥さんの呼吸様式
Ⅳ鳥さんの呼吸器病


Ⅱ鳥さんの呼吸器の特徴
 基本的に鳥類も哺乳類と同様に酸素を消費して二酸化炭素を排出することに変わりありませんが、呼吸器には両者様々な違い・特徴が見られます。

Ⅱ-ⅰ肺が固定されている
 哺乳類の肺は胸腔内(胸の中に)に遊離して存在しています。そのため、肺自体が伸び縮みをして酸素と二酸化炭素を交換しています。それに対して鳥類の肺は背中に固定されていて、伸び縮みをしません。鳥類の肺はただ空気が通過する場所でしかありません。なぜ鳥類は肺を固定することを選んだのでしょうか?
それは肺が遊離していると、飛ぶ時に揺れてバランスが悪くなり不安定になるためです。さらに鳥類の心臓は肺の下(腹側)に位置しています。もし、肺が遊離していると心臓に肺が乗るので、圧迫され心臓の動きに影響をきたします。鳥さんの肺は固定されていますが、実は換気効率も哺乳類の肺より鳥類のほうが20%も高いのです。この事は標高8000m級のヒマラヤ山脈を飛んで越えることができる能力を与えています。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2014.11.02更新

「小鳥さんの脱走対策。」
こんにちは小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは「小鳥さんの脱走対策 ④羽の問題」です。脱走を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか?これは難しい問題です。羽を切ることは非常にナーバスな問題でもあります。色々な方面から考えてみましょう。


④羽の問題
 鳥さんの羽を切るクリッピングについては賛否あり、考えにもよりますが羽を切ることによって飛翔できなくなるため、鳥さんのもっとも特徴である飛ぶことができなくなります。しかし、逃亡やしつけの面ではメリットがります。過去にクリッピングについてのBLOGを書きました。抜粋します。
詳しくは「小鳥さんの羽を切ること ~メリット編~」、「小鳥さんの羽を切ること ~デメリット編~」、「小鳥さんの羽を切ること ~解決編~」をクリックして参照してください。
(メリット)
 ・逃亡を避けることができる。
 ・しつけや遊び、訓練などの時に容易に捕まえる事ができます。
  
 ・家庭内での油や熱水への飛び込み事故を防ぐことができます。
 ・おとなしくなる
(デメリット)
 ・鳥が飛べなくなる
 ・本来の姿ではなくなる。
 ・換羽(トヤ)の際に少しずつ生え変わるため、微妙に伸びて飛べる時期があり怪我する可能性があります。
 ・クリッピングの時に筆毛より出血させる可能性があります。
 ・切るときに暴れて怪我をさせる可能性があります。
 ・羽根をきった後に落下させてしまい、身体を痛めてしまうことがあります。
 ・踏んでしまう可能性があります。

以上のように挙げることができます。家の鳥さんにとってどちらがよいのか難しい問題です。重要なことは飼育環境や鳥種を合わせて考えるべきだということです。
例えば家族が大勢いて戸や窓を突然開ける事がある場合、逃亡防止のためクリッピングをしたほうがいいでしょう。また、大型の鳥さんではしつけや訓練が必要となります。この時に自由に飛べると訓練するために捕まえることができず、追いかける飼い主さんと追いかけられる鳥さんお互いにストレスになる可能性があります。大型鳥は飛翔力もあります。クリッピングすることをお勧めします。
逆にクリッピングをするときに事故を起こすような鳥さんや、静かな環境で間違って扉や窓を開ける事が無い家の場合ではクリッピングをする必要はありません。

投稿者: 小鳥のセンター病院

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