2011.08.31更新
鳥さんの「環境要因(条件) 食事量」
食事量もやはり発情に関係してきます。雄の鳥さんに大量に食事を与えていると、雌の鳥さんへ求愛で与える量も増えます。これにより雌の鳥さんは発情をしたり
太ってしまったりします。
止まり木への求愛(吐きもどし)跡
(←赤矢印)と下に落ちた吐物
(←青矢印)
(画像クリックで拡大)
雄一羽で飼育していても問題は起こります。雄の鳥さんは発情によって雌の鳥さんがいない場合、物や人の手などにも吐き戻しをします
(←左画像)。ひどい時は下の敷き紙に吐き戻したシードなどが山となるほど吐きもどしをします。その他に、雄の鳥さんの発情は感染症(細菌性ソノウ炎、真菌性ソノウ炎など)や内科的疾患(精巣腫瘍など)などを引き起こします。雌の鳥さんも大量に食事をもらっていると、環境条件によってやはり発情していきます。大量に食事をもらっていると生きていくために必要なエネルギー以外の余剰エネルギーがでます。この余ったエネルギーが発情に使われ、卵を作るのに必要なエネルギーに変換されます。
投稿者: 小鳥のセンター病院
2011.08.22更新
今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの暑さ対策です。ある程度の暑さには強い鳥さんですが、限界はあります。冷房は風邪をひく可能性があります。どのように暑さを乗り切るのがよいのでしょうか?
「暑さ対策」
去年同様に、今年も暑い夏になっています。
鳥さんは体温が42℃と高く、多くの種類が熱帯地方原産であるため、比較的高温の管環境下でも問題なく生活出来ます。しかし、長期間にわたって直射日光が当たり続ける場所にカゴを置いたり、完全に部屋を閉め切ってしまったりすると、鳥さんでも熱中症を起こす危険があります。
症状としては身体を細めて羽を肩の高さに、肩をいからせるように広げて、口をパクパクさせる様子が見られます。熱中症を未然に防ぐためには何より風通しのよい所にカゴを置きカゴに日光が直接当たらないようにしてください。また外出する時には網戸にしたり、扇風機を使って室内の空気を循環したりしてあげてください。エアコンを28℃~30℃の微風で設定して鳥さんに直接風が当たらないようにしてもよいでしょう。飲水容器を大きめにすると、暑い時には中に入って水浴びをして、鳥さんが自分で体温調節出来るのでよいでしょう。
投稿者: 小鳥のセンター病院
2011.08.09更新
今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。鳥さんは発情をします。発情はどのようにして起こるのでしょうか?
鳥さんの「環境要因(条件) 日の長さ(季節変化)」
日の長さ(季節変化)は発情に関して最も重要な因子の一つになってきます。発情するために必要な光の時間の長さは鳥さんによって様々ですが、セキセイインコなどの温帯に生活している鳥さんは日が長くなるいわゆる「長日周期」によって発情が誘引されます。部屋の中は昼間、自然光によって明るく、夜は蛍光灯などの光源によって明るいので、明るい時間(明時間)が暗い時間(暗時間)に比べて長くなります。この光の長さに鳥さんは反応し発情します。
鳥さんは光を目から感じています。しかし、鳥さんが光を感じる方法はこれだけではないのです。鳥さんの頭の中に直接光を感じる器官(大脳深部)があります。光は様々な色で構成されていますが、その中でも赤色の光は組織内の伝導性が高いので、光が頭蓋骨を通り直接光を感じる器官(大脳深部)に届き刺激をします。この光を感じる器官に光が届くと明るい時間としてカウントされます。そのため、鳥さんが目をつぶっていても明るい部屋であれば十分に発情できるのです。
鳥さんの発情抑制には厳密な明時間と暗時間のコントロールが必要です。
投稿者: 小鳥のセンター病院
2011.08.02更新
今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの水浴びでの注意事項です。
「水浴びの注意点」
文鳥さんはいろんな小鳥さん仲間の中でも特に、水浴びが大好きな鳥さんです。暑い夏の日は、やっぱり水浴びでしょう!と、文鳥さんに水浴びをお勧めする前に、水浴びの注意点について見てみましょう。
まず、水浴びには毎日新しいきれいなお水を用意してあげましょう。冷たい水だと風邪を引いてしまうかな?と心配して、ぬるま湯を用意するのは逆効果です。鳥さんの羽には油がついていて、水浴びをしてもこの油が水をはじいてくれるので鳥さんは体温を守ることができますが、お湯で水浴びをするとこの油分がお湯に溶けてしまい、鳥さんは濡れてしまって体調を壊してしまう原因になるからです。
また、飲水投薬中の子は、薬の水を飲まなくなってしまうので水浴びはできません。換羽が長引いている子や発情中の子も、水浴びを控えてあげてください。
思い切り水を跳ね飛ばして気持ち良さそうに水浴びをする文鳥さんたちの姿は、見ているわたしたちもすがすがしい気持ちにしてくれます。
水浴びは絶対に必要!というわけではなく、何年も水浴びをしなくても健康できれいな子もいるし、逆に水浴びをさせなかったからストレスから毛引きなどのストレス行動をとる子もいるようです。飼い主さんが鳥さんのコンディションをしっかりと見極めて、水浴びの是非を判断してあげましょう。
投稿者: 小鳥のセンター病院