2015.03.22更新

鳥さんの呼吸
Ⅰ呼吸とは?
Ⅱ鳥さんの呼吸器の特徴
 Ⅱ-ⅰ肺が固定されている
 Ⅱ-ⅱ横隔膜が無い
 Ⅱ-ⅲ気嚢がある
 Ⅱ-ⅳ骨に空気が入る
 Ⅱ-ⅴ気管に鳴管がある   ←今回はここ!
 Ⅱ-ⅵ気管輪が完全に輪状になっている
 Ⅱ-ⅶ空気毛細管でガス交換を行う
Ⅲ鳥さんの呼吸様式
Ⅳ鳥さんの呼吸器病




 Ⅱ-ⅴ気管に鳴管がある
鳥さんは哺乳類のように声帯と言われる発声器官は持っていません。哺乳類では声帯にある2枚のヒダが呼気時に振動して音を発生させています。声帯は喉頭(気管の入り口)と言われる、食道と気管が分かれる部位に存在します。鳥さんの場合は音を発生する器官を「鳴管」と言います。鳴管は喉頭には存在せず、気管の分岐する位置にあります。すなわち人の声帯の位置よりももっと体内に入った位置に存在しています。鳴管はその位置によって大きく3分類され、気管にある場合を気管鳴管、気管支にある場合を気管支鳴管、両方にまたがる場合を気管―気管支鳴管となっている。この鳴管は鳥の種類によって異なり、よくしゃべるオウム類やインコ類などは気管―気管支鳴管と言われる種類の鳴管を持ちます。そして様々な音域を出すためには気嚢の1つである鎖骨間気嚢と発達した筋肉が特徴的です。鎖骨間気嚢が鳴管部に2か所あるため、2種類の音域を同時に発鳴でき、さらに発達した筋肉は微妙に調節をして様々な音が発鳴できます。その反対に気管鳴管を持つコウノトリなどの鳥はあまり鳴きません。

投稿者: 小鳥のセンター病院

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