2011.06.27更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。発情すると女の子は変化が起こります。どこが変わるのでしょうか? 


 

鳥さんの「発情」と「発情期」

 発情とは何でしょうか?鳥さんの発情とはどのようなものなのでしょうか?
発情とは「性的に成熟した動物が交尾可能な生理的状態になること。鳥さんの場合、繁殖期だけに限定され周期的に繰り返しあらわれる。いわゆるさかり。」と定義されます。

セキセイインコ オス
セキセイインコ オス
ロウ膜に光沢があり特徴的なブルー色。
セキセイインコ メス
セキセイインコ メス
ロウ膜に光沢がなく、くすんだ色になる。
ホルモンによるロウ膜の変色 メス
セキセイインコ メス
ロウ膜の変色は基本的にメスのみです。

 
 鳥さんの発情とはどのようなものか。まずは鳥さんの繁殖周期を知りましょう。鳥さんの繁殖は「繁殖期」と「非繁殖期」に分けられます。繁殖期には「発情期」と「抱卵期」および「育雛気」が、非繁殖期には「非発情期」より成り立っています。すなわち鳥さんの発情とは「発情期」の事を表します。発情期はさらに「求愛期」と「造巣期」に分かれます。これらの時期の中で一番重要となるのは繁殖期の中の発情期です。この時期を理解することが、繁殖関連疾患の予防への一歩となります。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.06.23更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは文鳥さんの梅雨の過ごし方についてです。じめじめした季節、どのように過ごすのが良いのでしょうか?

「文鳥さんの梅雨の過ごし方」
 
 関東地方も梅雨に入り、じめじめ、しとしとする日が多くなりました。小鳥たちもさぞ不愉快な思いをして毎日過ごしているのではないでしょうか?
 ところが、こんな季節も元気に過ごしている小鳥さんもいるのです。オーストラリアの乾燥している地方で暮らしていたセキセイインコやオカメインコの仲間と違って、文鳥さんのようなアジア産の鳥の多くは、ある程度湿度が高い環境のほうが健康に過ごせるようなものです。赤道直下の国インドネシア原産の文鳥さんは水浴びや羽繕いがとても好きで、羽毛はいつも清らかに保ちます。高温多湿の地域では、身体についた汚れは腐敗しやすく、健康を害してしまう可能性があるからです。そんなきれい好きで楽しげな文鳥さんの様子は、梅雨でうんざりしている私たちを元気にしてくれますね。
 ただし、高温多湿の環境では水や食べもの腐敗が早くなりますし、カビも生えやすくなります。これからの季節は特に鳥さんのお部屋や食事の衛生管理には気をつけてあげてください。食事は1日に食べきるよりも少し多めに入れて毎日交換し、保存は冷蔵庫などに入れるようにするとよいでしょう。また、エアコンによるお部屋の乾燥も冷え過ぎに気をつけましょう。必ず湿度を見て28℃以下にならないようにしましょう。


投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.06.15更新


今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんのメガバクテリア・AGY・マクロラブダスの治療についてです。


一般的にはメガバクテリア(AGY・マクロラブダス)の治療には抗真菌剤を使用します。しかし、胃炎の症状には様々あるので、その症状に合わせた治療法が必要となります。そして、ソノウ検査や検便など繰り返しメガバクテリア(AGY・マクロラブダス)が治ったのか確認をしていきます。
しかし、治った後も注意が必要です。胃にどの位メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)がいるか把握は困難なので、ソノウや便に出ないからと言って「完治した!」と言い切ることは難しいからです。そのため、治療終了後も定期的な検査を必要としています。特に羽の抜け変わり(トヤ)や産卵などのストレスのかかった時に健康診断を受けることを勧めています。ストレスなどがかかった時にメガバクテリア(AGY・マクロラブダス)を発症しやすくなるからです。
メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)は初期であれば多くの場合、完治することが出来るようになりました。この病気は何よりも、早期に検査を受けて治療をすることが重要です。そして、定期的な健診を受けることにより、より確実に治す事が可能となります。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.06.06更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんのメガバクテリア・AGY・マクロラブダス症の症状についてです。



胃に感染したメガバクテリア(AGY)はどのような症状が出るのでしょうか?
 
 メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)によって、いわゆる「胃炎」のような状態になります。胃炎の症状は無症状、軽症、重症、突然死など多彩です。メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)の感染がごく軽度あるいは初期の場合、全く症状がなく一般的に飼育していてメガバクテリア(AGY・マクロラブダス)に感染していることに気付くことは難しいぐらいの状態です。



←嘔吐による頭の汚れ



しかし、メガバクテリア(AGY・マクロラブダス)の感染が進行すると、徐々に消化器症状を中心とした病状が出始めます。食べる割には太らない、時々気持ち悪そうにしている、えづく、吐く(上の画像をクリック!!)、便の色が緑や茶色で安定しない、時には食べた粒がそのまま出る(未消化便)など、体調や便の状態が不安定になり始めます。しかし、まだ食べていることが多いので、様子を見てしまうことがあります。

←正常便



←下痢便



←黒色便(メレナ便)


この状態のまま様子を見てしまうと、徐々に消化器症状がひどくなり全身状態が悪化し始めます。まず少しずつ食欲が落ち、それにつれて体重が落ちていきます。この時、「食べている」とよく聞くことがありますが、実は皮付きの種子を剥いているだけであったり、嘴で細かく砕いているだけで実際には食べていないことが多いのです。それと同時に元気が無くなり始めます。
未消化便(粒便) さらに進行すると下痢や粒が混じる便になるだけでなく、鮮やかな緑色の便や黒い便が出始め食欲が廃絶し(無くなり)ます。
この鮮やかな緑の便は食べてないことにより出る便、黒い便は胃などの上部消化管からの出血を表しています。
いわゆるメレナ便と言われます。この頃にはかなり削痩(痩せ)が重度に進み、止まり木に止まっていても膨らんでいたり、フラフラしていたり、下に降りてじっとしていることもあります。この状態になると二次感染も起こり、突然死
 があり得る状態になります。突然死は胃穿孔や敗血症によって起こると言われています。この状態から治す事は非常に難しくなります。

 

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.06.04更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは巣立ちヒナについてです。地面にいるとつい心配で拾い上げてしまします。猫や車など心配なことがたくさんあります。


 春らしく日に日に暖かくなってくるこの時期、「野鳥のヒナが落ちている」と言う電話相談を受けることがあります。
関東近辺でみかける野鳥はスズメ、カワラヒワ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロ、ツバメ、キジバト、カラスなどですが、ちょうど今の時期が巣立ちの時期にあたり、ようやく羽の生えそろったヒナが休み休み飛ぶ練習をしている時期です。「落ちている」のはまさに休んでいる状態で、近くで親が見守っているので、拾わずにその場を立ち去ってください。ヒトがそばにいると、親は近寄ることができません。
また、もし人通りの激しい所や近くにカラスや猫がいる所で休んでいる場合は、木陰に避難させるか、近くの木の枝や塀の上など少し高い所に落ちないように乗せてあげてください。

投稿者: 小鳥のセンター病院

中央病院 TEL:048-266-6661
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