2011.10.24更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOG小鳥さんが痩せている?太っている?についての話です。家の鳥さんが痩せているのか?太っているのかはわかりづらいものです。


 「削痩」とは何でしょうか?読み方は「サクソウ」と読みます。痩せていることを表しています。「過肥」とは何でしょうか?読み方は「カヒ」と読みます。太っていることを表しています。鳥さんの「削痩」と「過肥」とはどのような状態でしょうか?
セキセイインコ膨らんでいるセキセイ





鳥の栄養状態(痩せているのか?太っているのか?)は見た目だけで把握することは難しいです。いくつか理由があります。鳥さんは全身が羽毛におおわれているため、太っている、あるいは痩せている、などの区別が外見だけでは分かりにくいためです。特に寒いときや具合が悪い時には羽を立てて膨らんでいる「膨羽(ぼうう)」と言われる状態になります。この状態は全身が膨らんでいるように見えるので、ますます栄養状態の把握が難しくなります。さらに鳥さんは「食べているふり」をすることがあります。頭を餌箱の中に入れてしきりに食べている。殻をむいた後もある。この状態をみると、食べていると錯覚してしまうので痩せていくことに気付きづらくなります。
では鳥の体系を推測するための方法は他にあるでしょうか?たとえば 食事量で分かるでしょうか?食事量のチェックは大変に大事な作業です。しかし、個体による基礎代謝の違い、食べ散らかし、食べているふり、季節、発情の有無などにより栄養状態は大きく変化するので、把握は難しい場合があります。そのため、栄養状態の把握のためには、実際に鳥さんに触れることでベストな体重を見つけてチェックをしていくことが必要です。
お腹が大きいしかし、体重をチェックするだけでは不十分な場合がありあます。体重は変動しないが痩せる病気は色々あります。例えば、腹水などの場合、短時間で溜まるので、体重は変化ないかまたは、逆に増えていくことさえあります。腫瘍の場合、腫瘍は大きくなりますが、筋肉は落ちていくので、初め体重は変化しません。このため体重だけでなく鳥さんに触れて栄養状態を確認する必要があります。

ではどのように把握するのでしょうか?実際の写真も含めて次回、説明をしていきましょう。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.10.11更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。女の子は巣作り行動をします。ボロボロになるまで紙をかみます。


 

鳥さんの「発情行動」
 

発情行動
発情期は鳥さんの雄が雌の鳥さんに対してアタックをすることで始まります。それにより雌の鳥さんが徐々に発情し始めます。雄の鳥さんは求愛や歌あるいはダンスなどで雌の鳥さんにアタックをします。ここで重要な事は雄の鳥さんから発情が始まることです。雄の鳥さんが雌の鳥さんの発情にスイッチを入れることになります。

発情による破壊行動発情のスイッチの入った女の子は産卵に向けた行動が盛んになります。雌の鳥さんは発情すると攻撃的になるので噛みついたり、紙をビリビリに破いたり(巣作り行動)、暗くて狭い場所でじっとしていたり(巣籠り行動)しながら、少しずつ発情の気分が盛り上がって行きます。
発情による威嚇行動 造巣期は同時に交尾期になります。そのため、巣作りが進むと交尾が行われ、産卵へ進んでいきます。
 この時期は雄の鳥さんも雌の鳥さんも、繁殖期の中で多くの問題を発生しやすい時期になります。この時期をうまく生活させることが、様々な繁殖関連疾患を抑えるための重要なポイントになります。

 

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.10.03更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは「小鳥さんの換羽」についてです。鳥さんの羽が時々すごい量抜けることがあります。これを換羽と言います。では、くわしく見てみましょう!


「換羽って?」
換羽暑かった夏が終わり、朝晩、急激に冷え込むようになりました。こういった温度変化や光周期の変化を感じ取り換羽が起きる鳥さんもいます。換羽とは古い羽が抜け落ちるのと同時に新しい羽が生えてくると言うことで、正常な羽の抜け変わりを示します。換羽期には新しい羽の成長を促すために鳥さんは通常よりも食事量が増え、より栄養価の高い食事を必要とします。この時期に十分な栄養が得られないと羽の抜け変わりで体力を消耗して、鳥さんは免疫力が下がって病気になりやすくなります。また、体を痒がって羽づくろいが異常に増えたり、イライラと怒りっぽくなったりすることもあります。様々なストレスのかかる換羽期には十分な栄養と、鳥さんの生活する環境が28℃から30℃になるように、暖かくリラックスできる環境が必要不可欠です。
鳥さんがひどく疲れている様子があったり心肺な点がありましたらいつでもご相談ください。

投稿者: 小鳥のセンター病院

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