2011.11.21更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。オスの鳥さんは発情し続ける傾向があります。それによって起こる事故やけが、病気などがあります。

発情期の雄の鳥さんの問題点(2)


 雄の鳥さんが発情することにより、総排泄孔をこすりつける行動も行われます。こすりつける物が、柔らかい物であれば問題は起こりません。しかし、止まり木や食器の角など硬い物やザラザラした物に過剰にこすりつけることで、出血を起こします(擦過傷)。そして、出血は擦りつけている時だけではなく、その後の便や尿と一緒に出てくることがあるので、血便や血尿として勘違いされることも多いのです。さらにこの状態が続き持続的に発情が起こると、満たされない欲求に対してイライラするので、自分で自分の羽を抜く、自分自身の皮膚に傷を付けるいわゆる自虐(毛引き症、自咬症)になる場合もあります。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.11.15更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは「鳥さんの寒さ対策」についてです。寒さに鳥さんは弱いです。どのように守ってあげればよいのでしょうか?

 11月に入ると、日が沈んだ後と、日が昇る前にぐっと気温が下がるようになります。急激な温度変化は鳥さんの体に大きなストレスをかけ、命に関わることもあります。まず、最初に鳥さんのカゴの置き場所を確認しましょう。窓辺は明るく日が射しこみ、日中のカゴの置き場所としては最適ですが、日が沈んだ後は外気が伝わりやすく、急に温度が下がってしまいます。日が沈んだ後は鳥さんを室内の暖かい場所へ移動してあげてください。
鳥さんを室内の暖かい場所へ移動した後夜になったら、濃い色の布でカゴの周りを覆って、ゆっくり休めるようにしてあげてください。また、布の素材によっては爪を引っ掛けてしまってケガをすることもあります。タオル地は特に気を付けてください。

投稿者: 小鳥のセンター病院

2011.11.01更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。雄の鳥さんの発情行動として、「求愛」があります。それによって起こる問題とは何でしょうか?

発情期の雄の鳥さんの問題点(1)
 

雄の鳥さんは雌の鳥さんの発情期のきっかけを作ります。雄雌のペアで飼育、または複数羽飼育している家の雄の鳥さんの発情はその後の雌の鳥さんの発情期のために重要になります。もちろん雄一羽で飼育している鳥さんにとって、発情は様々な病気を発症させる原因となります。
 

太りすぎ(過肥)

 雄の鳥さんが発情することにより1番問題となるのは「吐き戻し」です。いわゆる求愛行動です。雄の鳥さんは雌の鳥さんへ食事を吐き戻してあげるのですが、これが過剰になると雌の鳥さんが非常に太ってしまい、飛ぶこともままならなくなってしまうほどです。雄の鳥さん一羽で飼育している場合の求愛対象は人や物になります。

求愛過多 特にケージの中に入っている鏡やおもちゃ、さらには止まり木やケージの隅、食器などに吐き戻しをします。吐くだけであれば問題は起こりづらいのですが、おもちゃなどに吐き戻しをした食事をまた食べる、また出すなどを繰り返す事も起こります。これによって吐いた物に細菌やカビが繁殖(バイオフィルム)をします。その細菌やカビの生えた吐き戻しをソノウに取りこんでいるうちにソノウ粘膜の免疫が負けてしまい細菌やカビなどが繁殖します。すなわち「細菌性ソノウ炎」や「真菌性ソノウ炎」になってしまうことがあります。

多尿

また、吐き戻しが多いと飲水量も増えていくので便に含まれる水分量も増えていき、いわゆる多尿便になってしまいます。吐き戻しの対象が物の場合(鏡やおもちゃなど)はこまめに洗うことによりソノウ炎などの病気を程度防止できますが、自分自身の体、食器、止まり木などに吐く場合はさらなる問題を起こす可能性があります。自分自身に吐く(脚や肩)場合、羽が抜け皮膚が炎症を起こすので、重度の皮膚炎を起こす場合があります。止まり木に吐くと足で踏んでしまうことがあるので、趾瘤症(バンブルフット)の原因になることがあります。さらに、これらは鳥さんを飼育するうえで撤去できない物なので、吐く量や回数をコントロールすることが非常に難しくなります。


 

投稿者: 小鳥のセンター病院

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