2012.01.04更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは鳥さんの発情シリーズ第10弾です。オスの鳥さんの発情についての問題点です。鳥さんならではの問題もあります。


発情期の雄の鳥さんの問題点(3-2)
精巣が肥大化したり腫瘍化したりすると様々な部位に問題が出ますが、鳥さんならではの病気の発症もあります。それは「脚」に症状が出ることがあります。鳥さんの精巣は左右の腎臓の下(鳥さんが通常姿勢の場合)に2つついています。このうち、左の精巣は右の精巣より腎臓の近くにあります。精巣が肥大化したり腫瘍化したりした時に精巣は大きくなります。しかし、鳥さんのお腹の中の容積には限りがあるので、大きくなった精巣は周囲を圧迫していきます。その時に腎臓も圧迫を受けます。鳥さんの腎臓は特殊で骨盤の腎窩という腎臓を納めるための「骨のくぼみ」に入っています。この腎臓の中には足に行く神経が走っています。その神経は「坐骨神経」です。人の方ではこの神経を痛めた症状を坐骨神経痛と言い、太ももやふくらはぎに症状が出ます。すなわち脚に関係する神経です。この神経を肥大化した精巣や精巣腫瘍が腎臓ごと圧迫をします。それにより脚を挙げて指を握ってしまう症状が出ます。もちろん痛みは感じますし、脚を使うことはできることが多いのですが、ふと見ると脚を握って挙げていて、右足で立っている姿を見るようになります。

投稿者: 小鳥のセンター病院

中央病院 TEL:048-266-6661
池袋病院 TEL:03-5960-3411