2012.07.08更新

今日は小鳥のセンター病院です。今回のBLOGは鳥さんの発情についてです。男の子より女の子の方が繁殖に関係する病気が多いです。


発情期の雌の鳥さんの問題点(4-8)

黄色腫・キサントーマ

 発情のホルモン(エストロゲン)はお腹の皮膚にも変化を起こします。まず発情のホルモンはお腹の皮膚をたるませます。これは卵がお腹の中にできた時に、お腹の中に卵の分の容積が必要になります。その容積を確保するために皮膚がたるみます。繁殖期や非繁殖期を頻繁に繰り返し、卵をよく産んでいるとたるんだ皮膚が次第に黄色く厚くなっていきます。これが「黄色腫(Xanthoma)」と言われるものです。「腫」と書きますが、黄色腫自体は腫瘍ではありません。脂肪(リポタンパク質)を食べた(貪食した)白血球の1種(マクロファージ)の集まりです。この黄色腫は炎症や腫瘍などの刺激を受けてできるものです。すなわちお腹が大きくなったり、小さくなったり、卵が入ったり、無かったりなどの刺激を受けてできます。さらに発情するホルモンにより、血中のコレステロール(脂肪・リポタンパク質)が増えるので黄色腫が出来る可能性がさらに上がります。この黄色腫は非常に血管が発達している組織で、炎症産物なので刺激性があり自咬症やひっかくなどの刺激により出血を起こしたり、ひどくなると皮膚に穴が開くことがあります。

 


 

投稿者: 小鳥のセンター病院

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