2013.01.06更新

今日は小鳥のセンター病院です。
今回のBLOGは小鳥さんの羽シリーズの目次です。これから少しずつアップして行きます。

目次
 初めに・・・・「羽」、「羽根」、「羽毛」の使い分けとは? 
 羽根とは・・・鳥類の特徴である羽について
  <羽根の役割・機能>                              
  <羽根の重さ・体重に対する割合>        
       <羽の生えている領域>                          
 羽毛の構造・・羽根の構成物質は?どのような構造・特徴なのでしょうか?
  <羽毛の構成物質>                                       
   <羽毛の構造・正羽>                                               ←今回はここ
   <羽毛の構造・綿羽>
  <羽毛の構造・糸状羽>
 羽毛の種類・・鳥の羽毛にはどのような種類があるのでしょうか?
  <羽毛の分類>
  <羽毛の種類・①正羽>
  <羽毛の種類・②綿羽>
  <羽毛の種類・③半綿羽>
  <羽毛の種類・④毛羽、糸状羽>
  <羽毛の種類・⑤粉綿羽>
  <羽毛の種類・後羽>
 羽のお手入れ・鳥さんの羽のお手入れとは?
  <羽繕い(ハヅクロイ)>
  <羽繕い(ハヅクロイ)と尾腺・尾脂腺>
 換羽・・・・・鳥さんの羽の入れ替えはどのように起こるのか?
  <羽の生え方>
  <換羽(カンウ)・トヤが起こる理由>
  <換羽中の鳥さん>
 羽の異常・・・大事な羽の異常はどのような病気を表すのでしょうか?
  ①  羽毛への直接的なダメージによる異常
   <羽咬症(うこうしょう)、毛引き症(けびきしょう)>
  ②羽毛への感染による異常
   <羽毛ダニ>
   <ハジラミ>
  ③ウイルス感染による羽毛異常
   <PBFD(Psittacine Beak and Feather Disease)>
       (オウム・インコ類の嘴と羽の病気)
   <BFD(Budgerigar Fledgling Disease)>
       (セキセイインコの雛病)
  ④内科疾患による羽毛の異常
   <脂肪肝症候群(しぼうかんしょうこうぐん)>
   <甲状腺疾患>
  ⑤感染症や内臓疾患などから来る羽毛の異常
   <ストレスライン>
  ⑥羽包の異常
   <羽包嚢胞(うほうのうほう)>
   <羽包上皮種(うほうじょうひしゅ)>


 







正羽

<羽毛の構造・正羽>
 一般的な構造を持つ羽根いわゆる「正羽(せいう)」は羽幹(うかん)を中心として羽弁(うべん)を持つものを指します。羽幹(うかん)は羽弁(うべん)がある羽軸(うじく)と羽弁(うべん)の無い羽軸根(うじくこん)より出来ています。羽弁(うべん)は羽枝(うし)およびそこから生える小羽枝(しょううし)より成り立っています。羽枝(うし)は羽軸(うじく)にある水平に位置する2本の浅い溝から45度の角度で生えています。その羽枝(うし)から生えている小羽枝(しょううし)には2種類ありカギ状の鈎(小鈎)のある有鈎小羽枝(ゆうこうしょううし)と後の無い真っ直ぐな弓状小羽枝(きゅうじょうしょううし)から成り立っています。このかぎ状の部分が弓状の部分と絡まり一枚の羽弁(うべん)として成り立ちます。この絡まりは簡単に外れますが、根元の部分、羽軸根(うじくこん)より羽根先に部分に向かってこするとすぐに元に戻ります。これは鳥が嘴で簡単に羽根を元に戻すことが出来る事を表しています。これを「羽繕い」(はづくろい)と言います。全ての鳥がこの構造を持つのではなく、このカギ状構造(小鈎)を持たない鳥もいます。それはダチョウです。羽弁と言う構造を持たないため、ダチョウの羽はまとまらず(羽弁にならないため)フワフワしているように見えます。同じ飛べない鳥(平胸類)でもペンギンにはカギ状構造(小鈎)がびっしりとあります。これは水圧などが羽根にかかると他の羽根と絡まり、一枚の布のようになり、防水性と保温性、水の抵抗を減らすなどの役に立っているのです。
 

投稿者: 小鳥のセンター病院

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